一度知ってしまったら、二度と知らなかった昔には戻れない

(埼玉県)神亀酒造

『純米酒』は、様々な温度帯でそれぞれの顔を見せ、蔵の個性が最もよく表れる美禄なのは、いつも念仏のように申し上げているとおりです。
そして、造り手が込める『情熱』が飲み手に直に伝わる、嗜好品の枠に収まらない存在だと思います。
神亀に初めて訪問したのは、昭和61年の春のこと。
故上原先生が「埼玉に純米醸造に命をかけていて、全国で初の全量純米にした男がいるらしいから、先に会ってきてくれ!」との命令での訪問でした。
初めてお会いした小川原祥正氏は、静かで穏やかな話し方をする温厚の人柄の方でした。
蔵内に山積みされている純米酒を指差し「うちの酒は売れないのですべて古酒なんです」と笑って話してくれたのが昨日のようです。
昭和の時代から『無濾過生酒』の氷温熟成にチャレンジし、熟成にいち早く取り組んだ進取の蔵元さんでした。
酒本のもっとも古いお付き合いのパートナー蔵元です。
皆さん既にご承知の様に2017年4月23日、神亀酒造社長「小川原専務」さんが旅立ちました。
我が酒本頒布会限定酒は、「センム」お気に入りの純米吟醸の氷温熟成酒を、「酒本の大切なお客(会員)のためなら、仕方ないな!」と毎回無理を聞いていただいて、この会のためだけに特別に分けていただいておりました。
現在は、娘婿である「貴夫」蔵元が「酒本さんとセンムとの約束は、僕との約束でもあります」と毎年快く出荷していただいている逸品です。
『思い』は、繋がっていくものなのだと確信しました。
皆様にもきっと繋がっていくことでしょう!
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